ネオ・オキスタ

[沖水vs本部： 沖水8回裏、比嘉秀斗の左犠飛で崎枝大貴が決勝の生還]


　興南はエース島袋の３試合連続完封で浦添工業を下し､ベスト４へ進出！
　沖縄水産は投手戦の末に本部を破り、八重山商工、中部商も準決勝へ！
　
　第91回全国高校野球選手権沖縄大会九日目は７月12日、 北谷公園野球場と宜野湾市立野球場の２会場で､ 準々決勝４試合が行われました。 北谷球場の第１試合では２年生エースの島袋洋奨が１安打完封で浦添工を下し、 第２試合では 沖縄水産が息詰まる投手戦の末に本部との接戦を制しました。 宜野湾球場の第１試合では八重山商工が８回コールドで那覇商に大勝、第２試合では中部商がコザに快勝して今夏沖縄大会の４強が全て出揃いました。

　北谷公園野球場で行われた第１試合 ｢興南vs浦添工業」は、興南が２年生左腕エースの島袋洋奨、浦添工が巨漢右腕の比嘉元樹、 両好投手の先発で始まりました。 試合は初回に興南が先制。 １回裏の興南は先頭の山元が一二塁間突破の右前安打で出塁すると、 四球と暴投でいきなり無死２３塁の好機を得た所で、 石川が三遊間突破の左前適時打を放ち １点を先取。なおも興南は無死１３塁と好突破の右前安打で出塁すると、浦添工は比嘉からエース・運天ジョン・クレイトンにスイッチ。ところが興南はその運天をも攻め立て、５回裏にこの回先頭の投手・島袋が右中間を深々と破る三塁を放ち無死３塁とすると､ 山元が四球を選び 無死１３塁としたところで慶田城がきっちりとスクイズを決め､ ２－０と試合の主導権を握りました。更に興南は７回裏､ 山元の四球・盗塁と慶田城の前安打で無死１３塁としたところで、 石川が右中間へ適時二塁打を放ち１点を追加､投げてはエース島袋が初回先頭打者へ安打を許した後を無安打に抑え､ 試合は第１シードの興南が浦添に３－０で快勝して３年連続２２度目の準決勝進出を決めました。興南の島袋は被安打１・与四球１・奪三振14の快投で３試合連続の完封劇、相手を全く寄せ付けない圧巻の投球は満員の観客の溜息を誘いました。浦添工は先発・比嘉の後を受け３回から登板した速球派右腕の運天が ７イニングを８奪三振と力投しましたが､ 自責点２で４強を前に最後の夏を終えました。
　続く第２試合 「沖縄水産vs本部」も 手に汗握る非常に素晴らしい投手戦が展開されました。沖縄水産がサウスポーの知念績太、 本部が下手投げ技巧派の饒平名巧と 両好投手の試合で始まった試合は、まず本部が先制。 ４回表の本部は、 この回先頭の玉城が一二塁間突破の右前安打で出塁すると 続く崎浜の三遊間突破左前安打と犠打で １死２３塁としたところで、宮城の遊ゴロがバックホーム悪送球を誘い三走・玉城が生還、沖縄水産の今大会初失点となる１点を先取しました。 対する沖縄水産は５回裏、四球と山田の二塁内野安打に犠打で１死２３塁の好機を得ると、投手の知念が鮮やかな初球スクイズを決め１－１の同点、これまた本部とっての今大会初失点となりました。試合はその後、両投手が持ち味を発揮して同点のまま終盤まで縺れましたが迎えた８回裏、沖縄水産は１死無走者から崎枝の一塁線セーフティバントが悪送球を誘うと､ 山城明の二遊間突破中前安打と盗塁で１死２３塁と好機を広げた所で、比嘉秀が左犠飛を放ち１点を勝ち越し。 試合は結局 ２－１で沖縄水産が本部との緊迫した試合を制しました。沖縄水産先発の知念は被安打６の10奪三振に加えて２回戦に続く無四球投球を演じ､ 沖縄水産５年ぶり２２度目の４強入りの原動力となりました。一方の本部・饒平名は今大会34イニング目に初めての失点を喫しましたが､この日も強打の沖水打線を相手に被安打２はわずか２、技巧派ナンバーワンの評価に違わぬ快投を演じましたが、 秋・春に続き今夏も準決勝を前に涙を飲みました。

　宜野湾市立野球場で行われた第１試合「八重山商工vs那覇商業」は、八重山商工が３回表に１死３塁から大嶺の適時三塁打で１点を先制すると、その後も小刻みに得点を重ねて７－０の８回コールドで那覇商に圧勝、 ３年ぶり２度目の４強入りを果たしました。 八重山商工は先発のエース花城直将が ７イニングを 被安打３の無失点に抑えると、 今大会初登板の長身右腕・宮城只利康も １イニングを無安打無失点で締めて 那覇商打線を寄せ付けませんでした。せめては２本の三塁打を含む長短12安打に ２盗塁を絡め､ 投打に実力の高さを見せ付けました。 一方の那覇商は、先発の右腕・大城潤が粘りの投球を見せて中盤まで競り合う展開を演じましたが､ 伊計直弥･具志堅北斗と繋いだ投手陣が 八重商工打線の猛攻を防げず 準々決勝での敗退となりました。
　続く第２試合「中部商業vsコザ」は ５回表に３点を先制した中部商が６回表に１点、８回表にも３点を追加。対するコザも７回裏に１点を返しましたが、試合は７－１で中部商がコザに快勝して３年ぶり７度目の準決勝進出を決めました。 打線好調の中部商は、 この日も３本の三塁打を含む長短13安打に 三つの犠打を絡める硬軟自在の攻めを見せ、 投げてはエース右腕の根間孝太が被安打４の13奪三振・自責点０の快投を演じ コザ打線を力でねじ伏せました。一方のコザは 先発の右腕・親川拓矢が巧みな投球で序盤を無失点に抑えましたが、中盤以降は中部商の強力打線を抑える事が出来ませんでした。 結局４強を前に姿を消したコザでしたが、今大会は初戦で昨年のセンバツ優勝校・沖縄尚学を破ると２回戦では優勝候補の宮古を撃破、そして３回戦でも有力校の八重山を下して見事８強入り。 鮮烈な大旋風を巻き起こしたコザは、今夏の沖縄大会で最も印象深いチームだったと言えるでしょう。

　大会第十日目の７月18日は、北谷公園野球場で準決勝の２試合が行われます。


　第91回全国高校野球選手権沖縄大会・トーナメント表
　http://neogaia.ti-da.net/e2507528.html



[興南vs浦添工：興南は7回裏無死13塁､石川清太が右中間適時二塁打]


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