2010年04月22日

いにしえの奥武山

旧・奥武山球場:(奥武山球場の野球資料館より)
 [画像は那覇市営奥武山野球場の野球資料館より]


 1961年8月、奥武山球場全景
 

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いつか見た風景
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沖縄セルラースタジアム那覇
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こけら落とし
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フィールド全景
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ダッグアウトから
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壮観
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アベックシート
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夢のはじまり
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回廊
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新時代の大屋根
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ここに
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歴史的な記念日
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かつての旋風を越えた春
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Posted by neogaia at 00:05 │旧・奥武山球場






この記事へのコメント
オキナワ野球‥

雨の影響で、1試合のみとなった選抜高校野球の準々決勝の朝、既に内野席のチケット売場前には、手慣れた携帯用の椅子で陣取る地元ファンが待っています。

持て余した時間を、完成したばかりの甲子園歴史館の見学にと時間を訪ねたら、
「兄さん何処から来た?まだ早すぎる‥時間はたっぷりあるから、お茶でも飲んでいけ‥。(関西弁)」

完全アウェイの地元ファンに固まりながらも、穏やかなお茶の時間が流れます。

「もう、いつからだか覚えてないくらい長く観てきた‥。子供の頃、夏休みは1日中外野スタンドで過ごし、試合が終わると三角ベース三昧だ、沖縄でもやってたか?兄さんの世代じゃ知らんか‥?」

普通にやってましたよ!僕らは天然芝の球場も使ってました‥命懸けでしたが‥?(笑)


70年代の終わり、街の外れのその場所は、基地を隔てるフェンスに子供1人が通り抜けられる小さな穴が開いていました。

フェンスを潜り抜け、生い茂る雑草をかき分け、小高い丘を駆け上がると、緑も鮮やかな野球場が現れます。

誰が名付けたかその名も「いちゃんだ球場‥。」
ソフトボール専用に作られたのか、マウンド以外の設備は整い、小さめなサイズのグランドはベビー球場と呼ぶものも‥。

捕まったら、二度と帰れない‥?子供心に物騒な噂に怯えながらも、「いざとなったら道に迷ったと言えばいいさ‥。」
グラブやバットを持参で、迷ったもヘッタクレも無いが、命懸けの野球は開幕します。

硬式の憧れから専用の木製バットと、なけなしの硬球を持ち込み、本気でやると怪我をする‥全員逆打席の変則ルールは格好の遊び場となりました。

内外野の全面芝でスライディングやダイビングを覚え、新鮮な逆打席は新たな可能性を見いだし、本気でスイッチを考える者も‥。

決して手入れが行き届いてる訳でもなく、イレギュラー続出のグランドでは、鼻血を流しながらもプレーは続き、朝から晩までいちゃんだ野球は続きます。

「長年、いろんな話を見聞きしたけど、そんな野球もあるんか‥いかにも沖縄らしい話やな‥。(関西弁)」

沖縄でも、かなり特殊な野球だと思います。(笑)
こんな事を言うと怒られちゃうかも知れません、散々、基地には苦しめられてきた街でしたが、皮肉な事に野球の面白さを知ったのも基地の中の野球場‥。

きっと中の住人も気が付いていたと思いますが、子供のやる事だからと放っておいたのかも知れません‥?

噂が噂を呼び、最後は変則のダブルヘッダーが組める程の人数に膨れあがりましたが、ある日突然フェンスの抜け道が塞がれてしまい、いちゃんだ野球は終わりを告げます。

みんな悪気は無かったと思います‥。
純粋に野球を楽しみたかっただけの話で、場所は何処でも良かった‥。
遊びの中から上達する事が出来ましたが、これもひとつのオキナワ野球の現実です‥。

甲子園なんて、遠すぎて口にする者もいなかった時代、当時の憧れは奥武山‥。同じような街に生まれ育った嘉手納は、必要以上に注目を浴びてしまった事には同情もあるけど、夢を実現し凄い経験を積んでいる‥。
夏にはまた進化した、強い嘉手納野球を観せてくれたらと思います‥。

「ワシらはあくまでも中立の立場でバックネット裏から観るが、今回ばかりは兄さんのとこに情が移るかも知れん‥。まさか応援を増やす作戦ちゃうやろな(笑)(関西弁)」

気付かなかった‥、そんな野球もありですか‥?(笑)


決勝戦、最後の打球を見届けたアルプスは歓喜の波に飲み込まれ、ところ構わずハイタッチを繰り返す者、携帯電話を片手に「感動を伝えたくて‥。」と叫ぶ者、笑顔の波で溢れ返ったアルプスは興南ナインを迎えます。

整列した末端の慶田城が、アルプススタンドへの挨拶の後、外野スタンドへ再度一礼をしています。
自分の居場所を見守ってくれた感謝の気持ちを伝えるように‥。

閉会式の準備が進む中、総立ちとなった応援席の上段から声が飛びました。
「みんな座って!ウエ〜ブ行くよ!」

1人の娘の興した波は緩やかにアルプスを流れ、1人1人の小さな波は徐々に重なり合い大きな波となり、一塁側の日大アルプスを巻き込んだ頃、後ろの席で誰かが呟きました。「凄いなあの娘‥甲子園を動かしてる‥。」

星の数程の野球があり、同じ数だけ想いもある‥。
興南高校には興南の野球があり、嘉手納には嘉手納の野球がある‥。
様々な沖縄野球の情報が飛びかい、膨大な数のデーターがその強さを解きあかそうと注目を浴びるようになった時代に、沖縄野球を語るなんて百年早いと笑われる‥。
穏やかな波に身を委ねながら、今日は小難しい話は抜きだな‥。

「この波もオキナワ野球の原点に間違いないのだから‥。」


チバリヨ〜!
オキナワン ベースボール
Posted by 等々力球場 at 2010年05月06日 23:21