ネオ・オキスタ

[中部商vs浦添商：２試合連続の３号３ラン本塁打を放った中商・仲里孝也]


　中部商の仲里孝が２試合連続の３号アーチ、去年の覇者・浦添商を下す！
　コザは強打の宮古を撃破！美来工科は名護商工に快勝、八重山も16強！
　
　第91回全国高校野球選手権沖縄大会７日目は ７月５日、 北谷公園野球場・宜野湾市立野球場２会場で２回戦の残り４試合が行われました。北谷公園野球場の第１試合では、第２シードの中部商が仲里孝の２試合連続となる３号３ランと 主砲・山川のソロで 前年度の覇者・浦添商に快勝。宜野湾市立野球場の第１試合では、初戦で沖縄尚学を下したコザが強力打線を誇る宮古を下しました。 また美来工科と八重山も３回戦に駒を進め､ 16強が全て出揃いました。

　北谷公園野球場で行われた第１試合 ｢中部商業vs浦添商業｣は 第２シードと前年度の覇者との対戦という事で非常に注目された一戦となりました。 試合は中部商が先制。３回裏の中部商は、 二つの四球と犠打で得た２死２３塁の好機に、３番の仲里孝也が２試合連続の３号弾となる３ランを右翼スタンドへ放り込み３点を先取。更に中部商は６回裏、４番の山川穂高が左中間最深部スタンド上段にライナーで豪快に叩き込み１点を追加、 ４－０と 試合の主導権を握りました。 対する浦添商は中盤まで中部商・根間の威力のあるストレートとスライダーの前に完全に封じ込まれていましたが ８回表､ 四球と新城の一二塁間突破右前安打・金城の３塁線内野安打等で１死満塁とすると、 安里の遊ゴロの間に 三走・棚原祐が生還。 ようやく１点を返して､なおも四球で２死２３塁と好機が続きましたが反撃もここまで。 浦添商は９回表にも先頭の新田が左線安打で出塁して満員の観衆を沸かせましたが後続が２三振と浅い右飛で討ち取られ、試合投打に圧倒的なパワーを見せた中部商が４－１で勝利して浦添商の２年連続甲子園出場の夢を阻みました。初戦から好調を維持する中部商の本格派右腕エース・根間孝太はこの試合で被安打４の11奪三振､ 迫力満点の力投で 浦添商打線を寄せ付けませんでした。また今大会絶好調の仲里孝も 脅威の打棒を披露、 主砲の山川は圧倒的な破壊力で存在感を示しました。 敗れはしましたが浦添商は先発の２年生右腕・比嘉嵐志から比嘉良利への継投で強打の中部商打線を３安打に抑え､ また終盤の攻撃では 自慢の機動力を存分に見せ付けました。そして２回戦屈指の好カードに相応しく両チームの失策は０､手堅い守りと切れ味鋭いプレーの数々は両校のレベルの高さを伺わせました。
　続く第２試合「八重山vs那覇工業」は、 １回裏に八重山が２番・兼元貴光の右翼ポール際への本塁打で１点を先制。 更に八重山は４回裏､ 四球と犠打・犠飛で２死３塁とすると仲村が中前適時打を放ち１点を追加、２－０と試合の主導権を握りました。対する那覇工は６回表、この回先頭の砂川がチーム初安打となる二遊間突破の中前安打で出塁すると､犠打等で２死２塁とした後に平良が右中間適時二塁打を放ち１点を返しました。更に那覇工は７回表､ 四死球と砂川の一二塁間突破右前安打等で２死満塁と攻め立てましたが無得点に抑えられ､試合は２－１で八重山が那覇工を振り切りました。 八重山の先発・２年生右腕の松原範和は 力のある投球で５回までノーヒットピッチング。終盤に制球の甘さが見受けられましたが､ 被安打４・１失点の快投を演じました。 那覇工の先発右腕・許田宏透も低めへのストレートが微妙に変化､とりわけ外角低めにわずかに落ちる球が有効で 被安打６の２失点、 強打の八重山打線相手に何度も空を切らせました。またこの試合も両チーム共に失策０､ 中でも八重山の二塁手・兼元と那覇工の２年生遊撃手・奥平マリオンの軽快なプレーには唸らされました。

　宜野湾市立野球場で行われた第１試合 「コザvs宮古」は １回表に 宮古がいきなり２点を先制。 するとその裏のコザは先頭の平良が二塁打で出塁すると、 続く玉城の三塁打であっさり１点を返した後 更に２点を追加、３－２と逆転に成功しました。 対する宮古も３回表に２点を挙げて逆転すると、またもやコザは４回裏に１点を返して４－４の同点に追い付きました。試合はこのまま終盤まで縺れ込みましたが、 ８回裏のコザは２死無走者から大城の２点三塁打等で貴重な３点を挙げて最終回の守りに入りました。そして迎えた９回表、宮古は先頭の伊佐が二塁打で出塁すると 石垣・饒平名の連続安打ですかさず１点を返しました。 更に仲間俊の左前安打で二走・石垣が本塁突入するも、コザの絶妙な中継プレーでタッチアウト。 なおも４番・川田の中前安打で二走･饒平名が生還を試みるも、またもや素晴らしい中継プレーで本塁憤死。攻撃の手を緩めない宮古は ５番・元長も右前安打で続き２死満塁と攻め立てましたが 反撃もここまで。何とこの回６連続安打を放ちながら宮古は１点しか返せず、結局試合は怒涛の猛攻に耐え抜いたコザが ７ー５で沖縄屈指の強打を誇る宮古を撃破しました。 コザは先発の技巧派右腕・親川拓矢の粘投と 鍛えられたディフェンスで強豪・宮古の攻撃を封じ込め､ また思い切りの良い打撃でも 好投手･長浜に 長短11安打を浴びせました。 初戦の沖縄尚学戦に続き並み居る強敵を破ったコザの勢いは､この先も非常に楽しみです。宮古は先発のエース・長浜謙太が本来の出来から程遠く、 中盤は何とか凌ぎましたが最後まで制球は定まらず、終盤に痛い失点を喫しました。 自慢の打撃ではコザを上回る15安打を放ちながらコザの堅守に阻まれ、沖縄屈指の打撃力を誇る強豪は信じ難い展開の末に２回戦で姿を消しました。
　続く第２試合「美来工科vs名護商工」は、 １回裏に１点を先制した美来工科が２回裏にも１点を追加。 対する名護商工は３回表に２点を挙げて同点に追いつき、 中盤まで競った展開が続きました。 ところが６回裏の美来工科は一気に大量５点を挙げ、試合は結局７－２で美来工科が名護商工に快勝しました。 美来工科は大型右腕・田場俊涼と エース・金良宗誠の両２年生が被安打５の９奪三振と好投､ 攻めても５本の二塁打を含む10安打に５つの犠打を絡めて多彩さを見せ付けました。 名護商工は序盤にしぶとく喰らいつき､ 投げては先発の右腕・池原祐ら３投手が力投を見せましたが、２回戦で涙を飲みました。

　大会第八日目の７月11日は､北谷公園野球場・宜野湾市立野球場・糸満市西崎球場の３会場で３回戦の８試合が行われます。


　第91回全国高校野球選手権沖縄大会・トーナメント表
　http://neogaia.ti-da.net/e2507528.html



[中部商vs浦添商： 中部商は６回裏､山川穂高が左中間最深部へ豪快弾]


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