ネオ・オキスタ

[本部vs南農： 本部14回裏､仲田悠人の犠飛で比嘉健人がサヨナラ生還]


　八重商工の花城が ノーヒットノーラン！沖縄水産の知念も 西原を完封！
　前原はシード糸満に劇的逆転勝利！本部は南農との延長14回を制す！
　久米島は春４強の浦添をサヨナラで下し、 石川は北中城を延長で下す！

　第91回全国高校野球選手権沖縄大会は７月４日、北谷公園野球場・宜野湾市立野球場・糸満市西崎球場の３会場で２回戦の６試合が行われ､ この日も多くの熱戦が展開されました。西崎球場での第１試合では 八重山商工の花城直将投手は南風原相手にノーヒットノーランを達成し､ 第２試合では第３シードの沖縄水産が西原に快勝しました。宜野湾球場の第１試合では前原が第４シードの糸満を下し、 第２試合では 延長14回の投手戦の末に本部が南部農にサヨナラ勝ち。 北谷球場での第１試合では久米島が春４強の浦添を破り､ 第２試合では 終盤に追い付いた石川が延長11回の末に北中城を下して３回戦へ駒を進めました。

　北谷公園野球場で行われた第１試合 ｢久米島vs浦添｣は１回表に浦添が１点を先制するも、その裏の久米島はすかさず２点を挙げて逆転。 試合はその後､浦添が４回表に同点に追いつくと久米島は再び２点を挙げて勝ち越し。 更に浦添が６回表に１点を挙げて ７回表には２点を挙げて逆転すると、 久米島もその裏にすぐ同点に追い付きました。 両者譲らぬ追いつ追われつの激しいシーソーゲームは５－５のまま最終回へ。そして迎えた９回裏、久米島はこの回先頭の伊是名が左線二塁打で出塁すると､ ２死３塁から投手の桃原が左前にサヨナラ安打を放ち激闘に決着を付けました。 久米島は２年生エース右腕の桃原博巳が 浦添の猛攻に耐え抜き、好調な打線も12安打を放ち強豪の浦添を退けました。春に４強へ進出し春季九州大会でも活躍した有力校の浦添は、久米島を上回る長短13安打を放ちながら、２年生エースの宮城諒ら投手陣が踏ん張れず２回戦で涙を飲みました。
　続く第２試合「石川vs北中城」は 北中城が初回に２点を先制しました。 対する石川は７回表にエース比嘉吉の本塁打で１点を返すと、８回表にも１点を挙げて同点に追い付きました。 そして試合はそのまま延長に突入して迎えた11回表、石川は２死満塁から１番・照屋が中前適時打を放ち２点を挙げました。 石川はその裏の北中城の攻撃を２番手で登板した小柄なサイドハンドの安里が無失点に抑え、試合は４－２で石川が北中城を振り切りました。石川は比嘉吉人と安里賢弥の両右腕が被安打7の奪三振14と好投、２回以降の北中城の攻撃を無失点に抑えて終盤の反撃に繋げました。 北中城は右腕の山城智洋が 強打の石川打線相手に延長11回を１人で投げ抜く粘りの投球を見せましたが、力投虚しく最後に力尽きました。

　宜野湾市立野球場で行われた第１試合「前原vs糸満」は、まず前原が先制。 ３回裏の前原は、 この回先頭の東浜が中前安打で出塁すると、犠打と四球で１死１２塁としたところで崎原が三遊間を破り１点を先取。 一方の糸満は５回表、 この回先頭の照喜名が左前安打で出塁すると、 犠打と平良の右前安打で１死１３塁としたところで 富田の二塁ゴロの間に三走・照喜名が生還してまず１点。 更に敵失で得た２死１２塁で、 垣花が中越えの２点適時三塁打を放ち､ この回計３点を挙げて逆転に成功しました。 ところが８回裏の前原は１死から死球と上原の左前安打等で２死１３塁とした後に安慶名が左前適時打を放ち１点差に迫ると､ 続く池田が右越えの２点三塁打を放ち、 この回一挙３点を挙げて逆転。 糸満も９回表に１死から金城秀が中前安打で出塁すると、犠打で２死２塁としました。そしてこの局面で代打の金城佳が中前安打を放ち 二走の金城秀が一気に三塁を蹴りましたが、 中堅・池田からの好返球で本塁憤死。手に汗握る熱戦は劇的な幕切れとなり、前原が４－３で糸満を下しました。 糸満は２年生長身右腕の宮國椋丞が不調ながらも粘りの投球を演じ、守備陣も失策０の手堅さを見せましたが土壇場で前原打線の猛攻を受け、春季大会３位で第４シードの有力校は２回戦で早々と姿を消しました。 実力校の前原は､ 糸満の好投手・宮國に９安打を浴びせた打力と好機での卒の無さが目を引き、投げては東浜健太と仲尾次洸平の両右腕の継投が見事に決まり糸満の終盤の攻撃を完全に封じ込めました。
　続く第２試合「本部vs南部農林」は、 今大会屈指の投手戦が展開されました。 本部が右下手投げのエース饒平名巧、南部農が２年生右腕エース羽地勇喜と両好投手の先発で始まった試合は、両投手が共に持ち味を発揮して０－０のまま延長に突入。そして迎えた延長14回の裏､ 本部は１死から比嘉が 中前安打で出塁すると､ 嘉手苅裕の捕前犠打が１塁悪送球を誘い１死１３塁となったところで仲田の中犠飛で三走・比嘉がサヨナラの生還､ スコアボードに０を27個も並べた激闘は １－０で本部が南部農に勝利しました。 本部の先発・饒平名は 12回を投げて 被安打3・奪三振13の無失点と抜群の投球内容。 また13回から登板した２年生左腕の嘉手苅裕史は 卓越した牽制で再三走者を刺し、 南部農の攻撃の芽を摘みました。延長14回を１人で投げ抜いた 南部農の２年生エース羽地は 伸びのあるストレートと 鋭い変化球を武器に 13回まで本部の強力打線を被安打５の無失点に抑えましたが、 最後は 守備の綻びからサヨナラ負けを喫しました。 また南部農林は13回の表に先頭の当山が左中間安打で出塁するも本部・嘉手苅裕の巧みな牽制に刺され、 また次打者・百次も右前安打で続きましたが再び嘉手苅裕の牽制に刺され、本部の継投の直後に好機を絶たれたのが響きました。しかし 秋春８強の強豪・本部を相手に 一歩も引かず激闘を演じた南部農林の今夏の戦いは、沖縄高校野球史に燦然と輝く事でしょう。

　糸満市西崎球場で行われた第１試合「八重山商工vs南風原」は、 まず八重山商工が先制。３回表の八重山商工は、 死球と敵失で無死１２塁の好機を得ると、犠打の後に加藤次が中堅への幸運な適時三塁打を放ち２点を先取、試合の主導権を握りました。 更に八重山商工は６回表に先発・松田健太から代わった南風原の１年生右腕・金城弘樹を攻め立てます。 ８回表の八重山商工は、 この回先頭の花城が中前安打で出塁すると犠打と四球等で２死１２塁となったところで、 宮良が右線突破の２点三塁打を放ち４－０と点差を広げました。 なおも八重山商工は ９回表に南風原の３人目・金城圭亮を攻め、 死球と武藤の右中間安打等で２死１３塁とした後に田中が一塁強襲の右線２点適時打を放ち、試合は結局６－０で八重山商工が南風原に快勝しました。 八重山商工は長短12安打に３盗塁の攻撃力も然ることながら､ 失策０の堅守が光りました。そして右腕エースの花城直将は安定した投球で南風原打線に対して被安打０・与死球３の無失点、見事ノーヒットノーランを達成しました。南風原は優勝候補の八重山商工相手に３投手の継投で 中盤まで粘りの試合を展開しましたが、 終盤に力尽きました。
　続く第２試合「沖縄水産vs西原」は、沖縄水産がいきなり先制。 １回裏の沖縄水産は、先頭の上原大和が左前安打で出塁すると 犠打と犠飛で２死３塁としたところで､ ４番・比嘉秀が左前へ弾き返してまず１点を先取。 更に沖縄水産は３回裏､１死から再び上原大和が左中間二塁打で出塁すると２死３塁となったところで 山城明の左中間適時打で１点追加、 ２－０と試合の主導権を握りました。 沖縄水産は５回裏にも２死から四球と崎枝の右前安打で２死１３塁とすると､ 山城明の二塁ゴロが敵失を誘い 三走生還で１点を追加、 なおも沖縄水産は ６回裏、連続四球と山田の３塁線内野安打で１死満塁とすると 玉城英のスクイズと敵失が重なり ２点を追加、５－０と点差を大きく広げました。沖縄水産は７回裏にも、この回の先頭・崎枝の左中間突破三塁打と山城明の中犠飛で１点を追加、 試合は結局６－０で 沖縄水産が西原に快勝し、第３シードの実力を見せ付けました。 沖縄水産は先発の左腕・知念績太が被安打５・無四球の快投を演じて西原打線を完封、投手陣の層の厚さを見せ付けました。 西原は先発の２年生右腕・池味翔也がリズムに乗れず、打線も沖水・知念の前に翻弄されて完敗を喫しました。

　大会第７日目の７月５日は、 北谷公園野球場・宜野湾市立野球場の２会場で ２回戦の最後の６試合が行われました。


　第91回全国高校野球選手権沖縄大会・トーナメント表
　http://neogaia.ti-da.net/e2507528.html



[前原vs糸満:前原8回裏､池田裕輝の三塁打で安慶名健吾が逆転の生還]


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