2007年06月05日

浦添商業 vs 沖縄尚学 (練習試合)




練習試合(ダブルヘッダー)

▽第1試合:浦商7-3沖尚 / 第2試合:浦商4-3沖尚

来る夏の全国高校野球選手権沖縄大会の優勝の行方を大きく左右するであろう強豪同士の練
習試合が、6月2日、浦添商業高校グラウンドで行われた。

スポーツ特待生該当選手の対外試合出場が6月1日に解禁されたばかり。 同該当選手を多数
抱える沖縄尚学にとっては、 実質的に約2ヶ月ぶりの対外試合だと言えるだろう。 そのためか、
沖尚本来の力を発揮できるかどうか、非常に興味深い対戦であった。
対する浦商は、現在戦力アップが著しく、2年生主体という事もあり非常に伸び盛りのチームで
ある。現在の沖尚が対戦するには分が悪いと思われたが、ダブルヘッダーで行われた2試合と
も、ほぼ予想通りの結果となった。

第一試合は、両チーム主力同士のガチの対戦。沖尚は井戸・嘉数・東浜の主力3投手が登板、
浦商はエース伊波に、伸び盛りの2年生・上地時が登板。 打撃好調の浦商は、沖尚の強力投
手陣に長短17安打を浴びせ粉砕。 伊波・上地の2年生投手陣も沖尚打線を3失点に抑えた。

第二試合は両チームとも主に控え同士のスタメンで始まり、沖尚が浦商先発・新城の立ち上が
りを攻め、いきなり3点を先取した。しかしその後は立ち直った新城と、6回から登板した山城光
に無得点に封じ込められた。浦商は途中から投入した主力打者が活躍、好打者松本の強烈な
本塁打もあり中盤に逆転、そのまま逃げ切った。

浦添商は新戦力の台頭などもあり、チームに活気がある。特に各打者のパワーアップには目
を見張る物があり、来るべき本番に向かって最も目の離せないチームだと言えるだろう。沖縄
尚学は、特待生問題の影響等もあってチームが大きく揺れた。しかしこのチームは本来持ちう
る能力は沖縄随一だと言える。 これから本番に向かって実力を取り戻せば、やはりNo1の戦
力を抱えたチームだと言えるだろう。 とにかく、やがて始まる沖縄県予選大会は楽しみである。


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練習試合( 2007年6月2日 / 浦添商業グラウンド )

▽ダブルヘッダー第1試合

浦添商業 010 101 121 - 7
沖縄尚学 010 000 020 - 3

(浦)伊波、上地時 - 宮里
(沖)井戸、嘉数、東浜 - 仲村

三塁打=仲間、稲嶺(浦)
二塁打=山城一、伊波(浦)

▽ダブルヘッダー第2試合

沖縄尚学 300 000 000 - 3
浦添商業 000 021 10x - 4

(沖)儀保、城間、上江洲 - 波照間、池原
(浦)新城、山城光 - 當山

本塁打=松本(浦)


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2試合目。浦尚先発は新城敏規。初回は打たれたが、その後安定した投球を披露。





2試合目。沖尚先発は儀保光児。 4回まで投げて浦商の強打線を無得点に封じた。





2試合目。センス抜群、浦商の2年生スラッガー・宮平卓の パワフルなバッティング。





2試合目。沖尚の2年生・伊志嶺大地は、運動能力の高さを感じさせる好プレーヤー。





2試合目。浦商の好打者・松本直樹がライト95m先の体育館2階にぶつける本塁打。





2試合目。沖尚の二人目は城間裕崇投手。キレの良いボールが魅力のサウスポー。





2試合目。ヒットで出塁した浦商・漢那修平は相手失策で3塁へ。 更に暴投で生還。





2試合目。沖尚の三人目は2年生右腕・上江洲圭投手。投球バランスの良い好投手。





2試合目。6回から登板した 浦商・山城光投手。 チェンジアップもさえ、後半を締めた。





梅雨の合間の見事に晴れたこの日、球児達の掛け声が爽やかにグラウンドに響いた。




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Posted by neogaia at 00:15 │沖縄高校野球






この記事へのコメント
neogaiaさん、練習試合の結果報告ありがとうございました。neogaiaさんや@北谷球場さんの細かなレポートはいつも楽しみです。

さて、解禁明けの沖尚と夏場になるとチーム力が俄然アップしてくる浦商との対戦は浦商の快勝だったようですね。
浦商は秋季大会時に直接みただけですが、打力がかなりアップしているようですね。投手も上地くんですか、伊波投手の他に計算出来る投手が育ってきていることは夏に向けていい材料になるでしょうね。
沖尚は試合勘という面では今回難しい戦いだったと思いますが、それでも随所に潜在能力の高さを見せたところに、本年度の本命の力を感じさせます。
振り返ってみれば、秋季は序盤で出場辞退、春季は優勝した中部商に惜敗、夏の選手権予選前の大事な調整時期での対外活動自粛と、選手自身つらい状況が多かったと思いますが、泣いても笑っても3年生にとって最後の夏となる今度の大会では、これまでの鬱憤を野球で晴らしていけるよう期待したいと思います。

今週金曜日にはいよいよ抽選会も行なわれますが、シード校はもとより、今回ノーシードとなる浦商、沖尚を筆頭に、今年こそは栽監督のためにも王者奪還を果たしたい沖水や宮古、八重山、八重山農林、糸満、小禄、沖縄工、首里、北中城、前原、具志川商、宜野座、名護、本部などが例年以上にチーム力が接近した状態ですので、組み合わせや試合順、当日の天候、選手個々のコンディションによっては予想し得なかった事が起きるかも知れませんね。

どのチームもそれぞれ負けられない事情はあると思いますが、どのチームも持てる力を充分に発揮して、それぞれの熱い夏を体験してもらいたいと思います。
どのチームにも頂点にいける可能性がある今の時期が、一年で一番ワクワクする一高校野球ファンでした。
Posted by 一高校野球ファン at 2007年06月05日 15:17
>一高校野球ファンさん

いつも素晴らしいコメントありがとうございます。

沖尚と浦商の練習試合は、両チームの夏に賭ける意気込みが強く伝わって
きました。
昨秋の不出場に続き、特待生問題で打撃を受けた沖尚ですが、今年の沖縄
高校野球は春以降、沖尚以外にも揺れた有力校は多いと思います。まず中
部商・糸満・具志川商・南部商等は監督の移動がありました。興南は監督交
代と特待生問題が起きました。八重山商工は主力が故障、沖水は栽監督が
逝去されました。有力チームにこれほど様々な出来事が重なったのは、過去
に例を見ないと思います。
そういう意味でも今年の夏ほど、過去の実績があまり参考にならない大会は
無いのではないでしょうか?

今夏はまさしく群雄割拠、どこが代表になってもおかしくありません。
そういう状況下で、比較的スムーズにチーム作りが進んでいる有力チームは
浦添商・普天間あたりでしょうか?
ただ上記の高校の中でも、沖水は不幸をバネに選手の甲子園に賭ける意気
込みが凄いと聞きます。興南も実績のある我喜屋監督に期待が高まってい
ます。春までのトップ2とも言えた中部商・沖尚ですが、中部商は監督交代の
影響が本番でどう出るか?沖尚は4・5月のブランクをどれだけ取り戻せるか?

そして例年以上に上位高に実力が接近している中堅高も多くて、まったく目
が離せません。

いずれにせよ今夏は、予想もしない出来事が起きそうな気もします。一高校
野球ファンさんも仰るように、どのチームも持てる力を存分に発揮して、最高
の夏を体験してもらいたいものですね。
私もこの時期、とてもワクワクします。さあ、まずは抽選会が楽しみですね。
Posted by neogaia at 2007年06月06日 23:01
浦商ー甲子園
Posted by 竹井 at 2008年01月20日 14:21
>竹井さん

今年の浦商、私も期待していますヨ!
Posted by neogaia at 2008年01月21日 01:25