◇ シリーズ第11回目は沖縄屈指の好投手、2年生右腕の沖縄尚学・東浜巨投手です。
▽ 東浜 巨 (沖縄尚学2年.投手.180cm.67㎏.右投げ右打ち)
非常に素晴らしい投手です。投手として必要なセンスを全て持ち合わせています。去年
の夏は1年生投手として鮮やかなデビューを果たした東浜投手。2年生になった今夏は
更に大きな成長を見せ、その好投手ぶりに磨きが掛かりました。
投手として理想的な長身に長い手足。 更にあどけない甘いマスクは、スターになり得る
要素を充分に秘めています。 その長い手から放り出される直球は非常に球持ちが良く、
抜群の伸びを見せます。 所謂、 球速以上の速さを 感じさせるストレートの持ち主です。
球速は平均して130キロ中盤から140キロ弱といった所でしょうか?しかしほとんどの
打者が、空振りするか 差し込まれてしまいます。 とにかく 直球の質に関しては一級品。
またスライダー、カーブの切れも素晴らしく、文句の付けようがありません。
そして東浜投手の真骨頂は、抜群の制球力にあります。特にアウトローの制球の精度
は素晴らしく、打者の外角低めに非常に伸びのある直球を放ります。 これは浦添商の
伊波投手も同様で、 やはり好投手の真髄は、外角低めの出し入れが出来る制球力に
あると思います。そして内角高めを思い切って攻める度胸も備わっています。ですから
幅広い投球を行う事が可能で、 決して大崩れする事がなく、 安心して見ていられます。
沖縄出身のこれまでの本格派投手達は、どちらかというと制球力がアバウトで一旦崩
れると歯止めが利かない脆さを兼ね備えた投手が多かったと思います。ですがこの東
浜投手は、これまでの沖縄出身本格派投手達には見られなかった安定感の持ち主で
す。ただネックをあげれば、線の細さと体力に不安を感じる点でしょうか?この先もっと
体力をつけて体に強さが備われば、球速もあとワンランク速くなるでしょう。
同じ2年生右腕の浦商・伊波投手とともに、今夏の沖縄大会では 1.2位を争う好投手
だった東浜投手。 この夏は思わぬアクシデントもあり、 準決勝敗退に終わりましたが、
我々沖縄の高校野球ファンに 最高のインパクトと、 大きな期待感を 残してくれました。
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先ほどから何度も名前が挙がっている浦添商・伊波翔悟投手とのライバル争いは、今
後も見ものです。 これからも お互い高いレベルで切磋琢磨して伸びて行って欲しいと
願います。将来は間違いなく大成するであろう東浜投手。まずは、この秋に結果を出し
てセンバツ出場を決め、 そして 一回り成長した甲子園での衝撃デビューを期待します!
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