2009年01月19日

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場見学会

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像


 (仮称)那覇市営奥武山野球場の建設現場見学会

 先月のことですが、去った12月21日に行われた那覇市教育委員会主催の奥武山野球場建設現場見学会に参加しました。遅ればせながら、その時の様子をお伝えします。


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 (仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場見学会



[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 工程表]
[画像クリックで拡大写真を見る事が出来ます]


(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 野球場の正面右側。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 野球場の正面入口。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 野球場の正面左側。]


 (仮称)那覇市営奥武山野球場・多目的運動場整備計画


 (仮称)那覇市営奥武山野球場は人々の健康増進やスポーツによる青少年の健全な育成・市民相互の交流・国際交流・レクレーションを目的として整備される社会的体育施設です。

 野球場は広大なグラウンドと県内最大の収容人員を誇るスタンドを備え、以前の奥武山球場の約1.5倍の敷地面積となります。県内では近年プロ野球キャンプで賑わいを見せておりますが、公式戦対応規模の野球場がないことから公式戦が開催されてきませんでした。(仮称)那覇市営奥武山野球場ではナイター照明をはじめ充実した施設を整備してプロ野球公式戦誘致を目指します。

 球場の外観の色は白っぽいグレー、グラウンド内のフェンスや鉄柵の色はプレーを見やすくするため濃い緑を基調とした配色になる予定です。内野席のシートはネット裏近辺が背付きの個人席、ベンチ上近辺が背無しの個人席、そこから先はベンチシートとなります。また観客がプレーを間近で楽しめるようにするため、内野席はフィールドに近づけてフェンスの高さを低くします。外野スタンドにはスロープを設けて普段から一般開放、ボールパーク化されます。そして車椅子利用者や足腰の不自由な方のために、スタンド最上段まで昇ることができるエレベーターを設置、誰でも快適に利用できる施設となります。その他、一階段状のスタンドは野球以外にもイベントや祭りなどで多目的に利用できるようになっています。約9000人をカバーする注目の大屋根ですが、スタンド内には柱は無く、白色のテフロン素材で出来たテント屋根で軽量化(約500トン)を図ります。スコアボード表示はLED、色は未定です。スコアボード自体の色もまだ未定ですが緑系の濃い色になるようです。もちろんスピードガン表示もあります。センターラインは旧球場よりも多少東寄りにシフトされます。また太陽光パネルの設置や雨水再生水を使った芝の散水など、エコエネルギーの活用を図ります。正面入口から入った右手には入場無料のスポーツ博物館が併設され、沖縄野球の歴史が学べます。
 事業予算は計71億円。内訳は設計2億円、球場の建物58億円、屋内練習場10億円、周辺施設で1億円となります。予算はほとんどが防衛施設局からの捻出となります。奥武山公園の敷地および他の施設は県の所有・管理です。都市公園法第5条により那覇市は球場エリアの敷地のみ県からレンタルして、野球場と多目的屋内練習場を管理します。

 旧球場の周りには624本の樹木がありましたが、移植された多くの木が枯れてしまい、再移植されるのは旧球場正面にあったビロウのみとなります。ビロウは現在、国立郷土劇場前の小公園に移植されており、新球場完成後は外野席外の沿路に再移植されるそうです。旧球場周りに多数あったデイゴの大木は、移植先で害虫被害に遭い全滅したそうです。旧球場のシンボル的存在とも言えたワシントンヤシの巨木は移植自体が難しく、やむなく全て伐採したそうです。何とか生かす手立てはなかったのか、非常に残念でなりません。今後、新球場では外野席を公園化するために、花の咲く木を中心に新たな樹木を多数植栽する予定だそうです。 


※ 旧奥武山球場のワシントンヤシ

若人よ いざ(2007/05/03)
http://neogaia.ti-da.net/e1536725.html
スコアボード3(2009/01/12)
http://neogaia.ti-da.net/e2396532.html

※ 旧奥武山球場のビロウ

奥武山 夏風景3(2007/06/29)
http://neogaia.ti-da.net/e1630419.html
雲は沸き(2009/01/18)
http://neogaia.ti-da.net/e2401129.html


(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 巨人歓迎の横断幕。]


 平成23年からプロ野球の巨人が同施設で春季二次キャンプを行う事が決定しました。巨人キャンプでは県管理の陸上競技場なども使うので県と那覇市が協力しながら運営を行いますが、キャンプ協力会ほか運営主体は那覇市で行う予定だそうです。


 巨人、那覇でキャンプ 2011年から奥武山球場

 プロ野球の読売巨人軍は11日、2011年春から那覇市でキャンプを行うと発表した。読売巨人軍の従来のキャンプ地である宮崎県に加え、10年3月に完成予定の那覇市営奥武山(おうのやま)野球場仮称や多目的屋内運動場が整備される奥武山運動公園を第2キャンプ地として利用する。キャンプの詳細な時期や来県する選手らは未定。
 建設中の那覇市営奥武山野球場は両翼100メートル、中堅122メートル、収容人員3万人の公式戦対応の球場。那覇市は今後、公式戦も誘致したい考え。併設される予定の多目的屋内運動場は人工芝を敷設したドーム型の室内練習場で、野球練習のほかフットサルや交流イベントに活用できるという。
 県内では今春、巨人、ソフトバンク、西武を除くセ・パ9球団がキャンプしている。
 読売巨人軍に対し07年から那覇市でのキャンプ実施を要請していた翁長雄志市長は十一日夕、那覇市役所で会見し「巨人はプロ野球界を代表する人気チーム。那覇でキャンプすることを大変うれしく思う。今後、宮崎の方々と一緒になって読売巨人軍を応援するために、しっかりとした受け入れ態勢を整えたい」と話した。

 「沖縄観光に弾み」仲井真弘多知事
 読売巨人軍の那覇市でのキャンプ実施は県民にとって大きな朗報で、心から歓迎する。巨人軍にあらためて感謝する。現在、国内9球団が県内で春季キャンプを実施しており、巨人軍のキャンプ実現でスポーツアイランド沖縄のイメージ形成や観光客の誘致にさらに弾みがつく。那覇市とともにできる限りの支援をしたい。

 [ 2008年12月11日 琉球新報朝刊]

 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-138933-storytopic-2.html


 巨人 11年キャンプから沖縄併用

 巨人は11日、2011年から従来のキャンプ地である宮崎に加え、沖縄・那覇市の奥武山(おうのやま)総合運動公園を第2キャンプ地として併用することを発表した。
 東京・大手町の球団事務所で会見に臨んだ清武英利球団代表(58)は「温暖な地で実戦経験を積める。(宮崎と)2つの優れた施設を持てるのは大きなメリットになる」と説明。メンバーの振り分けや期間などについては「(キャンプの)前半は宮崎で後半に沖縄で実戦を行うことが考えられる」と私案を披露した。さらに「1軍が沖縄で2軍が宮崎に残れば2カ所で実戦ができる。若い選手にチャンスを与えたい」と若手の経験を増やすことも狙いとした。
 今年でキャンプ50周年を迎えた宮崎との併用。同代表は「宮崎からの撤退はありません」とあくまで沖縄が第2キャンプ地であることを強調した。この日は桃井恒和球団社長(61)が宮崎を訪れ、3年後からのキャンプ地併用について説明を行った。
 10年3月に完成予定の新球場は、現在メーン球場として使用しているサンマリンスタジアム宮崎と同サイズとなる。巨人が宮崎―沖縄の2段階キャンプでシーズン前の仕上げを万全にする。

 [ 2008年12月12日 スポニチ]

 http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2008/12/12/12.html


(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設現場 / レフト方向を望む。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山球場(仮称)の建設工事現場 / バックスクリーン方向。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / グラウンドの全景。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 一塁側内野スタンド。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 中央の内野スタンド。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 三塁側内野スタンド。]


 (仮称)那覇市営奥武山野球場の設計は、内野スタンドを支える巨大なY字型柱やテフロン性の内野大屋根など「秋田・こまちスタジアム」を最も参考にしているそうです。



[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 内野スタンド側面図。]
[画像クリックで拡大写真を見る事が出来ます]


(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 内野席裏のY字型柱。]


参考:秋田・こまちスタジアム(巨大なY字型柱と白膜屋根が目に付きます)
http://www.geocities.jp/serafini42/akita-komachi.html



(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 /手前は照明塔の基礎。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設現場 / 内野スタンドの工事風景。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 工事現場内の重機。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 工事現場見学会風景。]


敷地概要

■ 建設地
沖縄県那覇市奥武山町52番地・他
■ 地域・地区
第1種中高層住居専用地域、準住居地域、都市公園区域内

野球場
■ 建築面積
1階:4,937㎡
2階:3,183㎡
3階:7,992㎡
合計:16,112㎡
■ 規模・構造
地上3階建て RC構造、鉄骨造(屋根)
■ 収容人数
内野スタンド 固定席 約15,000席(車椅子席最大69席確保可)
外野スタンド 約15,000人収容(立ち見)
■ 最高高さ
野球場本体 約37.6m
■ 照明設備
4基(高さ約41.5m)+2基(屋根部)
内野は2000ルクス、外野は1500ルクス
■ グラウンド
内野:黒土混合土(黒土は鹿児島産)
外野:天然芝  
ファールゾーン:黒土混合土、天然芝(一部人工芝、アンツーカ)
■ 寸法
両翼100m、中堅122m、本塁バックネット間18.7m

ブルペン
■ 試合用ブルペン
内野スタンド下に設置、テレビモニターは無い
■ 屋外ブルペン
6ヶ所(投手、キャッチャー部分の屋根は仮設対応)
※ 巨人キャンプではサブグラウンドは奥武山公園駅そばの多目的グラウンドを使う。
投手陣はブルペンと陸上競技場を主に使うので、屋外ブルペンは陸上競技場近くに設置。

駐車場
■ 駐車台数:129台(うち車椅子対応駐車場5台含む)
※ 駐車マスはできる限り緑化し輻射熱を抑え、視界を遮らない植栽とする。
※ 大きなイベント時には那覇軍港を臨時駐車場に使用。

多目的屋内運動場
■ 建築面積 3,549㎡
■ 延床面積 3,254㎡
■ 規模・構造
2階建て、RC造り、鉄骨造(屋根)、アリーナ広さ(57m×66)、高さ 21m、人工芝
■ 使用用途
野球練習、レクレーション、小運動会、ミニサッカー(フットサル)、ドッジボール(6面)等

交通案内
■ 那覇空港より自動車で5分
■ ゆいレール壷川駅・奥武山公園駅より徒歩2分
■ ゆいレール旭橋駅より徒歩5分
■ 那覇バスターミナルより徒歩5分


参考:@北谷球場さん「12/21/2008 奥武山野球場 建設現場見学会」
http://www.flickr.com/photos/dragonsfanatic/
sets/72157611490363100/

参考:那覇市教育委員会「奥武山野球場・多目的屋内運動場整備事業」
http://www.edu.city.naha.okinawa.jp/
siminsport/ornoyamag/ornoyamayakyujyou.html



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[戦後間も無い頃の奥武山近辺の写真。写真上部の小島が当時の奥武山]
[画像クリックで拡大写真を見る事が出来ます]


 上記写真からも伺えるように、奥武山野球場付近は以前は海でした。戦後に埋め立てた敷地は地盤が弱く、今回の工事では基礎の圧密工事を念入りに行い地盤沈下対策をしたそうです。特に内野席あたりの杭は地中40mまで打ったそうです。

※ 旧球場は、地盤の関係で一塁側スタンドが三塁側スタンドより短くなっていました。



[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 敷地全体の平面図。]
[画像クリックで拡大写真を見る事が出来ます]


(仮称)那覇市営奥武山野球場・平面図・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 野球場の平面図。]


(仮称)那覇市営奥武山野球場・完成予想図・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 完成予想図1。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・完成予想図・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 完成予想図2。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・完成予想図・画像
[那覇市営奥武山野球場(仮称)の建設工事現場 / 完成予想図3。]


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近影:2009年1月17日(土)

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[撮影日:2009年1月17日 / 内野席大屋根の鉄骨工事が進んでます。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[撮影日:2009年1月17日 / レフト側照明塔の設置が進んでいます。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[撮影日:2009年1月17日 / ライト側照明塔も設置が進んでいます。]

(仮称)那覇市営奥武山野球場・建設現場・画像
[撮影日:2009年1月17日 / 青空に映える球場建設工事現場の全景。]


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那覇市営奥武山野球場(仮称)建設工事(2008/11/29)
http://neogaia.ti-da.net/e2363346.html

奥武山野球場跡2(2008/02/04)
http://neogaia.ti-da.net/e1961444.html

奥武山野球場跡(2007/11/09)
http://neogaia.ti-da.net/e1819244.html


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雲は沸き
http://neogaia.ti-da.net/e2401129.html
スコアボード3
http://neogaia.ti-da.net/e2396532.html
パーラー
http://neogaia.ti-da.net/e2104098.html
ありし日のグラウンド
http://neogaia.ti-da.net/e1960131.html
夏の特等席
http://neogaia.ti-da.net/e1640041.html
奥武山 夏風景3
http://neogaia.ti-da.net/e1630419.html
奥武山 夏風景2
http://neogaia.ti-da.net/e1630375.html
奥武山 夏風景
http://neogaia.ti-da.net/e1630340.html
若人よ いざ
http://neogaia.ti-da.net/e1536725.html
奥武山野球場初代ベンチ
http://neogaia.ti-da.net/e1476740.html
フェンスの向こうに 2
http://neogaia.ti-da.net/e1321046.html
フェンスの向こうに
http://neogaia.ti-da.net/e1321039.html
聖地
http://neogaia.ti-da.net/e1315154.html


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Posted by neogaia at 23:55 │新・奥武山球場






この記事へのコメント
奥武山新球場の情報を探していたら、こちらのblogにたどり着きました。
豊富な情報量に感激です。ありがとうございます。
ぜひ新球場で生観戦したいものですね。
Posted by John at 2009年03月18日 01:18